タイトル:アッパレ! あらすじ あかんたれ

あかんたれ

第11話〜第20話

意図しないネタバレを防ぐため
あえてスペースを大きくあけています。
上下左右にスクロールしてお読みください。

 

もどる

 

 

 

 

話数 ひとこと あらすじ
11    信用を失った成田屋は現金が不足し苦しむ。25日までにあと440円集めないといけなくなり,秀吉は次三郎に商品代を支払うよう言うようお久に頼む。
 お久は安造の疳の虫にも医者を呼ぶほどわが子を甘やかす。
 お久は次三郎に品物代を店に支払うよう言う。次三郎は「生玉のてかけの件で口止め料として相殺するよう秀吉から言われていたが,お久にしゃべったのでお久が支払って」と言う。お久は着物を質に入れ商品代を立て替える。
 成田屋では客の吉住が孝助から現金払いを頼まれる。吉住から「本妻がてかけの家に押しかけ,一緒に子供を生んだ恥さらしな店なら2割引でも当然だ」と言われ,現金の欲しい秀吉はこれを了承。図に乗った吉住は秀吉に品物を担がせ,更に帰り道で買った大根も担がせる。自分の情けない姿を見る世間の冷たい視線に耐える秀吉であった。
12    町行く人の好奇の目の中で秀吉が大根を担いでいるのを見つけたお糸は,うどんの屋台の前で大根を代わりに持とうとする。そこへ糸茂が現れ,吉住から事情を聞く。糸茂からこんなことをするのは小商人だと言われた吉住は,大根を全部うどん屋の作造にやる。東京から商人の修行に来ていた作造は,秀吉を助けた糸茂にすっかり感心する。
 店ではお久が分家の支払い50円を渡すが,お松からお糸が大根を担ぐ秀吉について行ったと聞き激怒。恥さらしだと忠助・孝助を叱り,奉公人に暇を出すよう命じる。
 忠助・孝助が困っていると,成田屋に東京から反物を買いにへんな男(実は男は糸茂に頼まれた作造だ)が来店する。男は現金で100円払い品物も受け取りも持たずに帰ってしまう。店に帰った秀吉は変な男のことを聞き,すぐ男が何者かピンと来る。
13    秀吉はこの100円が成田屋を助けようとするさしがねだと見抜き,「素人相手の商いで金は受け取れない」と皆を説得。これを盗み聞きしたお秋から「代金を返す」と聞いた次三郎は,「自分の借金は催促したのに」とお久に噛み付く。お久は「代金は自分が着物を売って払ったからもういい」と言い,次三郎が差し出した金をつき返す。
 秀吉は100円持ち糸茂に会いに行く。秀吉は「素人相手の商いで金を受け取るわけにはいかない」と金を返し,「今後も細く長くよろしく(うどん屋だと気付いてますよという意味)」と言い立ち去る。糸茂はこのやりとりを隣室の作造にこっそり聞かせて,船場の商人の心意気や商いの奥深さを教える。作造は大阪商人にはかなわないと悟る。
 糸茂との別れ際に「生玉の子は元気に育っている」と言われた秀吉は,風車の行商人を少々手伝い手に入れた風車を持ち生玉へ行く。
14    店を立て直すまではお絹に会わないと約束していた秀吉は,風車を玄関へ置き立ち去る。おすみは誰かが恵んでくれたものと思い,会いに来ない秀吉は薄情だと嘆く。だがお絹はこれが秀吉がくれたものだと気付いていた。
 店に帰った秀吉は,忠助からモスリンを渡される。留守中に糸茂の紹介で日ノ本紡績の桜井が店に来て,特約店にならないかとモスリンを置いていったのだ。
 店の奥では分家や奉公人らが秀吉のために夕食を食べるのを待っていた。お久は秀吉が奉公人と同じ粗末な食事なのに驚く。次三郎は「そこまでして金がないように見せるのか」と怒り,お久も「本当に金はないのか。ではなぜあの売上金を返すのか」と聞くが,秀吉は「船場の商人の格を守るためだ」とだけ答える。次三郎らが更に怒ると,逆切れした奉公人らが返した理由を言う。するとお久は「明日から自分も秀吉と同じ食事にしろ」と言い部屋を出る。分家らもお膳を持ちすごすごと立ち去る。お糸は「たべて」と自分の焼魚を秀吉に渡して立ち去る。秀吉は「お糸からの思いやりだ」と言い,奉公人らと一口づつ涙ながらに魚を食べる。
 糸茂は何とか成田屋を特約店にしようと,料亭で桜井と酒を飲む。だが桜井は「この話を白紙にするかもしれない」と言う。糸茂は仲居のお絹を安心させるつもりでその場に呼んでいたが,かえってお絹を心配させてしまうことに。
15    夜,秀吉は店で一人モスリンを見ながらこれが売れるか考えていた。秀吉は偶然来たお梅にモスリンの感想を聞くと,「人形のようで軽くて着易そうだ」と答える。お久は「こんなペラペラなもの売れるわけない」と言うと,秀吉は「それを聞いて売れる自信ができた」と言い,お久はカンカンに怒る。
 翌日,秀吉は忠助・孝助にモスリンで勝負に出ることを提案し同意を得る。ちょうどその時,日ノ本紡績の桜井が来て,特約店の話は水に流してくれと言う。どうやら大問屋の反対があったらしい。秀吉は何とか特約店になろうと粘るが,結局桜井は帰ってしまう。悔しがる秀吉。これを聞いた次三郎が秀吉をペラペラとひやかすと,秀吉は怒りでカッとなり思わず次三郎の胸ぐらをつかむ。
16    秀吉は次三郎を殴る。必死に止める孝助,逃げ出す次三郎。お久は謝れと怒るが,孝助が秀吉をかばう。秀吉が売れるというモスリンをお久は馬鹿にするが,大手の問屋が扱うと知らされ秀吉の気持ちを理解し,「代わりに私をたたけ」という。秀吉は成田屋の信用がないのを悔しがる。孝助はお久が生玉へ乗り込んだのも原因の一つだというが,お久は「秀吉を引き止めた者や信用を引き上げると言った者は誰」かと怒り立ち去る。孝助は秀吉に成田屋が息のあるうちに出て行ってくれというが,秀吉は拒否し,糸茂の口利きはあきらめ何とか金をかき集めるよう孝助に指示する。
 秀吉は家の中の金目の物を物色するが,既に何もない。秀吉はお久に売る道具を貸すよう頼むが,既に台所代や給金のため何もないと知る。これを見ていた糸子は店が苦しく着物もないことを知る。
 糸茂は日ノ本紡績で成田屋にモスリンを卸すようしつこく交渉し,だめなら糸茂に3軒分のモスリンをまわすよう要求する。
 糸子は人形屋へ人形を持って行き,「これ買うて」と言う。
17    成田屋では糸子がいなくなったとお久が心配する。糸子は人形屋で人形を買ってくれるよう粘り,店主は大弱り。糸子は自分の名も店の名も言わず,ただ「人形こーてー」と繰り返す。
 孝助らは支払いを何とか早くもらおうと取引先を回るが,なかなか払ってもらえない。秀吉は支払いのかわりに女主人から今夜の食事に誘われ逃げ出す。秀吉は糸子がいなくなったと聞き家に帰る。
 人形屋はついに根負けし,わずかな小銭を渡すと糸子は人形を置いて外へ出る。人形屋の前で糸子は直七らに見つけられる。人形屋が直七にどこのとうさんか尋ねると,糸子は「言うたらあかん!」と口止めする(糸子は店の名が知れると恥だと知っているのだ)。だが糸子を探さず人形屋の隣の飲み屋で飲んでいた次三郎が,大声で成田屋と言ったため,すぐに成田屋だとばれてしまう。
 家に帰り糸子から金を渡された秀吉は,糸子が店に金がないのを知り人形を売りに行ったのだと気付き,泣きながら金を受け取る。
18    お久は糸子が持ち帰った金を人形屋へ返すと言い張る。秀吉は反対し,糸子が店を思う気持ちを説くがお久は聞く耳なし。秀吉が「糸子は将来安造の助けになる」と言うと,お久は「安造は女の助けを借りるようなあかんたれには育てない」とキッパリ。その時お久は安造がいないことに気付き,次三郎から暇を取るよう言われたお梅が安造を連れ出したと判明。
 お梅が安造を道端に置き去りにしようとすると,巡査に見つかって成田屋へ連れて行かれる。巡査は暗にワイロを求めるが成田屋にそんな余裕はなく,巡査は渋々帰る。その様子を外で鳥打帽の男がうかがう。お久はお梅に暇を取らせようとするが,お梅の給金も払えない状態だと知り,ここまで落ちたのかと激怒。お久はあの時店を潰しておけばよかったと秀吉や奉公人を非難し,明日のれんを降ろせと言い立ち去る。だが秀吉は残された3日間やるだけやろうと皆に訴え,皆涙ながらに秀吉に従おうと誓う。
19    お久はお松,お国にいとま金の代わりに成田屋ののれんを与えようとするが,二人とも「もっと値打ちのあるものをくれ」と受取を拒否。価値があると思っていたお久は「好きなもの持って行きなはれ」と意気消沈。
 明日も店を続け,しかもいなかで品物を売ると知ったお久は,秀吉らに船場の商人絹芳の引き際のよさを説くが,秀吉らは最後までとことんやる決意。奉公人は皆で蔵の荷物を大八車へ乗せる。その様子を外で男がうかがう。おなごしは弁当のおにぎりを作る。翌朝4時,いよいよ出発しようとすると,男二人が出発を阻止する。男は桐生の箱田さんに頼まれ,成田屋が夜逃げしないよう見張っていたのだ。秀吉らは「箱田へ払う金を作るために売りに行くのだ」と必死に訴える。
20    夜逃げの疑いをかけられ,秀吉はやむなく田舎へ直売りに行くのだと明かし見逃すよう頼む。男らはこれを信じて出発を了承。だがそこへ問屋丸忠の番頭が来て,「呉服問屋が小売を差し置いて直売りするのは申し合せで禁止されており,もしやったら同業が承知しない」と釘をさす。秀吉は「組合に知られては船場で商売できなくなる」と観念し,皆に品物を蔵へ戻すよう命じる。皆がっかり。直七らは誰かが丸忠へ知らせたのだと気付き犯人を捜し,捨吉が分家にしゃべったのだとわかる。
 お久は今後のことを決めるため親族を集めるよう忠助に命ずる。忠助らはお久に「秀吉を身軽にしてやってくれ」と頼むが,前回と逆のことを言う奉公人に怒り心頭。「あのとき廃業して秀吉を追い出すつもりだったのにあんたたちが見栄を切って引き止めたじゃないか」と忠助らを責め,「落ちるとこまで落ちて今日の米もない。秀吉はてかけの所へ転がり込むが自分はどうなるんだ」と嘆く。これを蔵の中で聞いていた秀吉は蔵から出て,「約束を破った以上生玉へ帰らない」とお久に告げる。

 

 

 

 

もどる

 

 

inserted by FC2 system