タイトル:アッパレ! あらすじ あかんたれ

あかんたれ

第21話〜第30話

意図しないネタバレを防ぐため
あえてスペースを大きくあけています。
上下左右にスクロールしてお読みください。

 

もどる

 

 

 

 

話数 ひとこと あらすじ
21    秀吉は子供たちを路頭に迷わすことはしないと告げ立ち去る。豆吉らが捨吉のせいだと責めるが,忠助は分家が丸忠へ知らせたのだと気付く。丸忠は次三郎をうまく丸め込み,700円以上ある成田屋の品物を150円で買うよう金を渡す。安く買い叩かれると気付かず,自分が成田屋を助けるのだと喜ぶ次三郎。
 糸茂は成田屋の直売り中止の噂を聞く。糸茂は丸忠がなぜ直売りのことを知っていたか不思議に思い,丸忠のたくらみに気付く。
 次三郎は方々で少しづつ品物を売って金をもらったと嘘をつく。次三郎は秀吉らの前へ150円を出し,これで品物を全部買うと言う。だが捨吉が直売りを分家に知らせたことを白状し,次三郎と丸忠の関係がばれてしまう。怒った秀吉は金の受取を拒否して立ち去る。これは火事場泥棒のような丸忠を儲けさすわけにはいかないという秀吉の最後の意地だった。
22    運命の25日がやってきた。織屋が集金に来るが金が足らず,奉公人の持ち金30円を足しても350円しかない。秀吉は不足分を品物で持ち帰ろうと準備していた織屋のやり口を見抜き,現金の支払いを拒否し品物を持ち帰るよう言う。金はわずかな支払いを待ってくれているところへ払うことにする。秀吉は店を潰したことをお久にわびるが,お久は自分を含めみんなのせいだと答える。だがその時,日之本紡績の桜井がモスリン1千反を持ってくる。糸茂が仕入れたモスリンを成田屋へまわしてくれたのだ。皆は大喜びでモスリンを蔵へ運び込む。
 6年の歳月がたち,成田屋はモスリン販売の成功で資金面は持ち直したが,信用の回復には時間がかかり,秀吉はまだお絹の元に帰っていなかった。秀太郎は父親がいないといじめられる泣き虫のあかんたれであった。
23    また1年が過ぎ,秀太郎は7歳。お絹は秀吉にまだ会っていない。ある日成田屋の丁稚の音松が店名を隠して生玉の家から秀太郎を連れ出す。秀太郎が神社で秀吉とこっそり会っていると,次三郎がやってくるのを見張りの音松が見つけ秀吉に知らせる。秀吉は秀太郎に小遣いの紙包を渡し急いで立ち去る。音松と秀太郎は次三郎に見つかり怪しまれるが,音松は「この子は弟の日出蔵だ」とごまかし立ち去る。次三郎は足元に50円入った紙包を拾い家に持ち帰る。話を聞いたお秋は,「それはてかけの子で,秀吉がてかけへ金を渡していたのだ」と言い,この金をお久に渡して秀吉を追い出すよう次三郎へ入れ知恵する。
 成田屋に問屋の絹芳が来て,問屋の寄り合いに来るよう言う。これは店の信用が完全に持ち直したことを意味し,秀吉・幸助らは喜ぶ。そのころの秀吉は痛みでうずくまるほど病に蝕まれていたのだが,寄り合いに出るまではと無理を続ける。
 次三郎とお秋は例の金をお久に渡し,秀吉がてかけに金を渡していると告げる。お久は忠助にかまをかけ,秀吉が店から50円ごまかしていたことを確認する。
24    次三郎から50円渡されたお久は,既に秀吉は成田屋を出て行くので何も処置しないと答える。思惑が外れた次三郎はがっくり。
 大問屋の寄り合いはお絹のいる重の屋で行われ,糸茂の推薦もあり成田屋の加入がすんなり認められる。その席でお絹は秀吉と感動の対面。だがお絹が秀吉にお酌しようとした時,突然秀吉が倒れる。
 秀吉は別室で横になり,お絹が看病するが,知らせを聞いたお久が秀吉を迎えに来たため部屋を出る。糸茂はお久に7年前の約束を守るよう念を押すと,お久は了承。だが秀吉が思ったより重症だと知ったお久は,秀吉が寝言でお絹の名を呼ぶのを聞き,さっきの了承を撤回。お久は秀吉の体を元に戻すまでお絹に渡さないと糸茂に答え,秀吉を連れ帰ることにする。お久は廊下でお絹に出くわす。
25    秀吉はひと月たってもよくならなかった。お久は何とか治そうと大学病院の先生を呼ぶが,胃癌であとひと月の命と告げられる。糸子はお久に「お父ちゃんが治って出て行くならここで死んだ方がええ」と言う。
 秀吉は「もうだめかもしれない」と,孝助に生玉へ連れて行くよう頼む。孝助はお久にお願いするが,お久から秀吉の命はあとひと月と聞かされる。お久は世間から「死掛けの病人を放り出した」と言われたくないので,孝助の願いを拒否。忠助もお久に同調。お久は忠助にお絹への援助を頼む。
 秀吉はお久に生玉へ行きたいと頼むが,お久は今は無理なのでよくなってからにしようと答える。そこへ安造が走って来て,「お父ちゃん死ぬってほんま?」と言う。あせるお久だが,秀吉は「もうええ」と一言。
 お絹と秀太郎は神社で秀吉の回復を祈る。おすみは成田屋が秀吉を返さないと怒るが,お絹はお久に遠慮し耐える。
 お久は分家に秀吉の病状を伝え,秀吉を生玉へ返さないと分家に告げる。店の者は秀吉が死ぬのではと心配する。秀吉は秀太郎が階段を落ちる悪夢を見て飛び起き飛び出すが,お久に止められる。
26    お絹が働いていると新品の下駄の鼻緒が切れ,お絹は店を早退する。
 成田屋では医者が会わせたい人を呼ぶよう言う。瀕死の秀吉は家族が見守る中で秀太郎の名を呼ぶ。次三郎は「秀太郎と取引先,特に糸茂には知らせるな」と言うが,お糸は音松に秀太郎を呼びに行かせる。店の者は親戚に秀吉危篤を知らせに行く準備をする。孝助が糸茂には会わせたいと忠助に頼むと,忠助は「むこうが勝手に来たら断れないな」と答える。
 家へ戻ったお絹は,音松から秀吉危篤の知らせを聞く。お絹は泣く秀太郎をいさめ,出かける準備をし,秀吉のためのスイカの絞り汁を作り秀太郎と共に成田屋へ急ぐ。孝助はこっそり糸茂を呼び,糸茂は危篤を知らず勝手に来たことにする。秀吉の枕元で糸茂が「何か言いたいことがあったら聞いたるで」と呼びかける。
27    秀吉は虫の息で秀太郎の名を呼び,糸茂は会わせるよう言う。お絹と秀太郎が着くと,お久・次三郎が会わせるのを拒む。しかし糸子が会わせるよう言い,秀太郎だけ会うことができる。スイカの絞り汁は次三郎に捨てられ,お絹は店の外で待たされる。
 秀太郎が秀吉の枕元に来ると,秀吉は秀太郎を成田屋の籍に入れ,一人前の商人になったら財産を半分わたすよう遺言する。お久は拒否するが,「遺言を守らないなら店をつぶす」とまでいう糸茂の強硬な態度に反論できず,部屋を立ち去る。秀吉は秀太郎に九九を聞かせてと頼み,秀吉は九九を聞きながら息絶える。
 音松はお絹に秀吉の死と遺言を知らせる。秀太郎は秀吉の枕元で九九を聞かせる。秀吉の枕元へ行かない安造に,糸子は「そんなあかんたれなら,もう一人の弟に全部取られる」と怒る。それを聞いたお久は秀太郎を追い出すよう頼むと,次三郎と親戚一同は自分らにまかせるよう言い,お久は承諾する。
28    お絹・糸茂は次三郎・親戚に店へ呼ばれる。糸茂はお絹に秀吉の遺言を守らせると約束する。次三郎らは明日秀太郎の籍を入れるので秀太郎を置いて帰るよう言う。糸茂は「籍は入れても引き取る必要なはい」と反対するが,「成田屋の役に立つええ商人にするには成田屋に引き取らねばならない」と言われ反論できない。しかしお絹は秀太郎を成田屋へ渡すことを了承する。糸茂は今夜は帰し明日つれてくるよう言うが,次三郎らは拒否し,今面会することだけ許す。
 親戚らは秀太郎を生玉へ逃げ帰らせ,いい商人になる意思がないとして遺言を守らないつもりだ。糸茂は親戚らの手に乗ったことを後悔する。だがお絹は秀太郎を自分の元に置きてかけの子と後ろ指さされるよりも,いい商人にするため置いて帰るとの決意を糸茂に告げる。音松に連れて来られた秀太郎は「おかあちゃん」とお絹に抱きつき泣く。
29    お絹は秀太郎に今日からここの子になり立派な商人になるよう言うが,秀太郎は「いやや!」と拒否。お絹は「そんなあかんたれでは帰れない」と説得し,「兄弟から弟と呼ばれ成田屋の役に立つようになれば帰れる」と言い聞かせる。お絹は秀太郎を残し店を飛び出す。秀太郎はお絹を探すが,音松が秀太郎を店に連れ帰る。これをずっと見ていた糸茂は一人涙ぐむ。そこへ次三郎夫婦が来ると,糸茂は「あんたらの好きにはさせん」と告げ出て行く。
 秀太郎は台所でお梅からご飯をもらうが,次三郎が来て食わせるなと怒る。お松,お竹も旦さんの恩を忘れお梅を叱る。再び糸子を見た秀太郎は,母の言葉を思い出し「姉さん」と呼びかけるが,糸子は「あんたなんか弟と違う」と一蹴される。居場所のない秀太郎はそろばんを抱き大八車の下で寝る。
 お絹は一人家に帰る。「秀ぼんはどうした」とのおすみの問いに,お絹は泣く。やがて事情を聞いたおすみは怒り,秀太郎を迎えに行こうとするが,お絹は「甘やかしてあかんたれにして分家のようにしたくない」とおすみを説得する。
30    おすみはお絹が止めるのを聞かず,成田屋へ様子を見に行く。
 秀太郎の姿が見えず,孝助が探させるが,次三郎は探すなと怒る。お秋はお久に秀太郎が出て行ったと伝え,お久の力になるのでしばらく次三郎がここへ泊まると申し出る。
 安造は鬼の面をかぶり富江を追い回していると,庭で秀太郎を発見しいじめて泣かせる。中の様子を伺っていたおすみは秀太郎の鳴き声を聞き,間違えて面をかぶった安造を外へ連れ出す。面を取り別人だと驚いたおすみは,安造を泣かせてあわてて立ち去る。安造の泣き声を聞き音松らが来るが,安造は音松が自分を泣かせたと嘘をつく。
 次三郎は「自分が店の指図をする」と奉公人へ告げる。そこへ逃げたと思っていた秀太郎が現れ次三郎はびっくり。音松と秀太郎を見た次三郎は生玉の境内の出来事を思い出し,「てかけの子をかばうやつは暇を出す」という。次三郎は葬式の間秀太郎を隠し,出て行ったことにするよう命じる。孝助は音松に秀太郎を丁稚部屋へ閉じ込める見張りをさせ,解雇前の最後のチャンスを与えるよう次三郎へ頼む。次三郎は了承し,皆に朝飯抜きと言い立ち去る。直七は怒るが孝助が止め,「あの子が来たためなんや」と言うと,奉公人は皆秀太郎をにらむ。

 

 

 

 

もどる

 

 

inserted by FC2 system