タイトル:アッパレ! あらすじ あかんたれ

あかんたれ

第51話〜第60話

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話数 ひとこと あらすじ
51    おすみは秀松がカバンを持ってないのを見て涙ぐむ。秀松はかばんと風呂敷を持ち次三郎と安造の後を歩くが,他店がてかけの子と噂するのを見た次三郎に「離れて歩け」とどつかれる。学校に着くと次三郎は秀松に校門で待つように命じる。入学式が始まり,お糸が秀松を探し校内へ連れて行く。先に帰った次三郎は,お糸が秀松をかわいがるとお久に告げ口する。
 直助はお光に縁談のことをそれとなく聞くが,縁談の話は聞いてないらしい。直助は次三郎にお光との縁談をご寮さんへ頼むよう念押しするが,お梅がそれを立ち聞き。お光から仕事を教えてもらいたいお梅は,お久のところへ行き「直助の縁談をきっぱり断ってほしい」と訴える。しかしお梅の説明が舌足らずのため,お久は直助とお梅の縁談だと勘違いしてしまう。
 学校からの帰り道,安造は他店の手代に「てかけの子の方がかしこそう」と言われ,秀松に「どついてこい」と命じるが,安造はこれを見ていた手代に泣かされる。秀松は安造を守ろうとするが,手代は無理やり秀松の手をとり安造をどつかせる。安造が泣いて逃げると,手代は秀松に「てかけの子でも負けるな」と声をかける。この様子を男が見ている。店に帰った秀松は,主人に手をかけたとして次三郎にボコボコにどつかれる。
 お絹はおすみから秀松の入学の様子を聞く。お絹は秀松の苦労を思い自分も足袋をはなかないでいた。
52    主人に手をかけたと次三郎は店で秀松をとづく。そこへ男が現れ,公平な目を持てと止める。男はお糸の先生で山岡だった。
 井戸端でお光に聞かれ,秀松は事情を話す。お光は直助に,秀松の手でお光のほほを殴らせるが,秀松は手に力を入れ抵抗するのでお光を殴れない。お光は「さっき抵抗できなかったのは安造を憎んでいるからだ」と指摘し,「丁稚なら目上の人を守らないと番頭にも主人にもなれない」と諭す。お光は直助に「親のない子は誰かが見てやらないといけない」と言う。直助は優しい女だと惚れ直す。
 お久と山岡が話しているところにお光と秀松が現れる。一部始終を見ていた山岡はその時の出来事を説明し「自らの意思で殴ったのではない」というが,抵抗できるのにしなかったからと秀松は謝る。山岡はお久に「子供は平等だ。お糸は秀松に同情している。」と訴えるがお久は否定する。
 帰り際,お光は山岡に秀松が主人を助けないと母に会えないことを話す。
 安造は秀松といっしょでは学校へ行かないと駄々をこねる。
 お久はお糸から「山岡とお光が話をしている」と聞く。お久はお光に「家の内情を他人にさらけ出すな」と釘を刺す。
53    糸子,富江が安造にイロハ文字を教えるが反発。安造は嘘をつくが仕返しにおやつを取り上げられる。
 お光は安造のお古を秀松にまわすようお久に言うが,出すぎたまねだと却下される。
 蔵で仕事をせず本を読んでいた秀松を豆七が叱る。それを見たお光が秀松をかばう。秀松をかばうお光のことを豆七が怒るが,直助が来てお光をかばう。
 豆七は「直助がお光をかばった」と次三郎に告げ口。次三郎は奉公人に「秀松を怒ったら2銭やる」と宣言。
 直助にせかされた次三郎は直助の縁談のことをお久に言うが,お光の名を出さなかったため,お久は相手がお梅だと勘違いする。お久は「本人が断った」と言うが,次三郎はお久に仲を取り持つよう頼む。
 お光は秀松を「仕事さぼって勉強した」と叱るが,秀松は「もう学校へ行かない」と捨て台詞を残し逃げる。
 お久はお梅を呼び,「直助がおまえを嫁にほしがっている」と言う。直助の相手はお光だと思っていたお梅は,相手が自分だと聞き「ぜひ頼む」と即答。「考え違いにもほどがある。こんなことがあるんやなあ」とウキウキ気分のお梅は,お光に直助との縁談のため親を呼ぶ手紙を書くよう依頼する。
 秀松はお光からご飯に呼ばれても蔵から出ず一人泣く。
54    次三郎は学校へ行って仕事をしてないからと秀松に晩飯を食べさせない。直助はお梅が盛った山盛りのご飯にびっくり。直助がお梅の方を見ると異様にはにかむお梅。
 お久が次三郎と孝助を呼び直助の縁談の話をすると,相手が違っていることが判明。お久は孝助と次三郎を隣室へ隠れさせ,お梅を部屋に呼びなぜ最初に断ったか詳しく聞く。お久は真相を全て把握するが,お梅に本当のことを言えない。お久は縁談のことは秘密にするようお梅に念押しする。お梅が去ると,お久は次三郎・孝助に,このことを直助に言わないよう命じる。部屋を出ると次三郎は「ご寮さんの恥を助けるためお光との縁談は孝助がこわしたことにする」と孝助に告げ,孝助は渋々了承。
 音松は秀松にご飯だと呼びに行くが,秀松は音松に「本妻の子とてかけの子はどこが違うのか」と食ってかかる。音松はうまく答えられず,秀松はすねて蔵へ閉じこもる。あわてる音松にお光が「ほっときなはれ。あれが自然な姿や。こうしてひとつずつわかっていくんや。」と言う。秀松は蔵の中で一人泣く。
55    夜直助が残業してるとお梅がお茶を出し直助に積極的にアタック。
 お久はお光の気持ちを聞くが,お光は嫁に行く気がないと言う。お久は直助の相手がお梅でなくお光だったと明かす。お久はお梅と直助を結婚させるつもりだと言うが,お光はお梅の縁談に反対し「ご寮さんはおなごしの心がわからない」と言い,お久の怒りを買う。この様子を次三郎が部屋の外で立ち聞きする。
 次三郎は直助に,「孝助が,お梅と孝助との仲の噂のためお光との縁談に反対した」と言う。そこへお梅が来るが,直助は「誰が嫁にもらうか!」とお梅を振り出て行く。次三郎はお梅に,「お光がお梅の代わりにこの縁談を断ったのだ」と言う。怒ったお梅はお光に確かめに行き,「なぜ私の縁談を断ったのか」とお光をビンタし半べそで走り出す。あわてて探しに行くお松とお竹。
 お梅は次三郎の部屋へたどり着くと大声で泣き出す。すさまじい泣き声に皆が驚き行ってみると,着物をはだけた次三郎が泣いているお梅をなだめながら部屋から出すところを目撃。皆の鋭い視線にあわてる次三郎。
56    直助の相手は始めからお光だったこと,それをお久が勘違いしたこと,お梅に直助を世話するつもりだったこと,それをお光が反対したことをお梅は知る。お梅は「たとえ断られても縁談があったと自慢できたのに…」と部屋を出る。断られたら惨めになるとのお光の考えを,お松は「ぜいたくだ。どこかのとうさんがおなごしになって使う言葉だ」とお久に言う。
 翌朝,お梅はまだお光を許していない。直助はお光に再度アタックするがかわされる。それを見たお久は,直助に「相手の身上(生まれ,育ち,両親等)を調べてから正式に頼みに来い」と言う。
 学校の帰り道,安造から「こいつは泥棒の子だ」とののしられた秀松は安造と取っ組み合いのケンカ。秀松は安造と級友に袋叩きにされる。近所のおばさんらが止めに入り級友らは素早く逃げるが,安造は転んで泣きながら逃げる。体中怪我した秀松は破れた着物で立ち上がり歩き出す。この一部始終をお糸と富江は見ていた。
 店に帰った安造は嘘の作り話で秀松を悪者にする。
 ボロボロの秀松は生玉の家へ行くが,既に他人が住んでいると知りトボトボと立ち去る。
57    お光は秀松を探しに行く。直助が後をつける。お光は縁日で偶然山岡に出会い,秀松がいなくなったと話す。山岡は縁日で値切って買った花をお糸へ送るよう頼む。
 音松はお糸・富江の部屋を訪ね,秀松に何があったか聞くが,「秀松は泥棒の子だ。泥棒の味方をするのか」と怒られる。
 秀松は他店の番頭が糸茂へ行くと言うのを聞き,後をつけて糸茂の店へ行くが,入るところを豆七に見られ成田屋にばれる。秀松は糸茂に「母に会いたい,成田屋へ帰らない」と言うが拒否される。そこへお光が現れる。後をつけた直助はお光が糸茂と関係あると知る。
 秀松は喧嘩のことを糸茂に話す。だが糸茂は「泥棒の子でないと言うなら,ただ殴るのでなく最後まで決着をつけろ」と言う。糸茂は秀松のことを本当は甘いけど渋柿のように見えるしょぼくれた柿にたとえ,「畑に移された柿の木を自分で大きくしないと誰も食べてくれない」と諭す。
58    山岡から送られた花がお糸に届く。お糸は喜び花を庭の目立つ場所へ置かせる。
 直助は音松がお糸を裏口から成田屋へ入れるところを目撃する。
 山岡は成田屋へ行きお糸に会う。山岡は「夜店で2銭で買った花でも美しいと言う君がなぜ秀松をあんな子というのか。」とお糸を諭す。
 糸茂は秀松をつれて成田屋へ行く。糸茂はお久に秀松のことを謝るが,お久は許さない。だが糸茂らとの会話で安造の嘘がつぎつぎばれて,秀松を追い出す理由がなくなる。お糸も「安造が秀松に泥棒の子と言った」と事実を話し安造の嘘を暴く。
 糸茂・山岡が帰ると,直助が「お光は糸茂・山岡とつながっており,音松もグルだ」とバラす。怒りでもらった花を地面にたたきつけるお糸。お光と音松はクビを言い渡される。
 荷造りするお光にお梅が仲直り。
 荷造りする音松に秀松が一緒に行くというが,「ここに残り主人になれ」とたしなめられる。音松は8年働いて買えた唯一の物である帽子を秀松に与える。
59    孝助が音松に選別を渡そうとするが,音松は断る。代わりに表から出してくれと頼むが断られる。
 荷造りが済んだお光の所へお久が現れ餞別を渡そうとするが,受け取らず出て行こうとする。お久は呼び止め,誰に頼まれたか問う。お光は「直に糸茂から頼まれ進んで引き受けた。自分もてかけの子だ」と告白。「どんな苦しみも表に出せないごりょんさんにならんでよかった」と言い残し立ち去る。
 音松は秀松に「音松商店の主人になって成田屋の表から入る」と宣言し裏から出ようとすると,秀松がついていこうとする。音松は「100まで数を読んだら連れて行く」と約束。秀松が目をつぶり100まで数える後ろを,音松はこっそりお光と共に出て行く。だまされたと気付き「100まで数えた!」と泣く秀松。
 1年後,安造の成績が秀松より悪いことに悩むお久。成田屋の収支はトントンでやりくりが苦しい。
 直助を堺の大黒屋へ250円集金にやるが,五日払いだからと断られる。夜にもかかわらず,次三郎は秀松に「今から歩いて掛取りに行け。金取れるまで返ってくるな」と命令。
 天神さんへお参りに行こうと外へ出たお久は秀松に出くわし,今から堺に掛取りに行くことを知る。金を持たない秀松にお久はお金を渡す。両手で受け取り「おおきに」と涙ぐむ秀松。
60    お久からもらったお金を大事に包み素足にわらじで歩く秀松は,料亭街で偶然お絹と出くわす。思わず逃げ出すお絹に秀松が追いつく。お絹は秀松が足袋もはかず歩いて堺まで掛取りに行くことを知り驚く。「つらい。分家が困らせる。」と泣き言を言う秀松。「あんたを困らせようとする分家を,掛取りして反対に困らせればよい。みんなの役に立つ子になればまた会いに行く」と励ます。秀松は祖母が風邪で寝ていると聞き,「おばあちゃんはお金を見ると元気になる」と持っていたお金をお絹に渡して堺へと走り去る。お絹は「あんただけ辛い目させへんで」と,自分の足袋を脱ぎ泣き崩れる。
 雪の降る中,秀松は屋台のうどん屋で道を尋ね作造に再会する。「知り合いだからタダでうどんをやる」と言われるが,お光から「タダほど怖いものはない」と教えられていた秀松は断る。「だったら信用貸しで」と言われ秀松はうどんを食べることにする。秀松は作造の短いモモヒキに注目する。うどんをすすり「こんなおいしの初めて」と秀松ニッコリ。

 

 

 

 

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