タイトル:アッパレ! あらすじ あかんたれ

あかんたれ

第91話〜第100話

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話数 ひとこと あらすじ
91    お糸は雨の中傘もささず清との待ち合わせ場所へ行き,清に私のことは忘れてくれと頼む。お糸は「忘れないとお嫁さんが母のようにかわいそうだ」と言い,父と母のことを清に話す。「父と母は無理矢理結婚させられたが父には好きな人がいて,てかけと呼ばれる人になった。母はいつもその人を思っている父のそばで,どれだけ悲しんだことか…」 お糸はてかけと呼ばれる人になりたくないと言い,どうかお幸せにと言い残し走り去り,一人泣き崩れる。
 安造は店でてかけの子がいるから縁談が壊れたと皆に言う。直助は「てかけの子がいる決着をつけられないような店は情に流されやすい信用の置けない店とみなされる」と皆に説明。秀松はショックでへたり込む。
 お糸は家に帰り部屋で泣く。富江が慰めに来るが,明日にしてと拒絶。秀松は子供のころ聞いた母の「弟と呼ばれ店の役に立つようになったら会いに来る」との言葉を思い出し,店で一人途方に暮れる。
92    お糸は身を切る思いで清に別れを告げた。お糸は清が父のためにもらおうとしている嫁に,母の姿を思い浮かべた。お絹という存在を知らず,親の言いなりに秀吉の嫁になった母のお久のことを・・・
 お松からも「秀松のせいで縁談が壊れた」と言われ,秀松は店を飛び出す。お梅は「なんでてかけの子がいたらあかんのや」と怒る。孝助にも「まともに働くてかけの子がいてあかんのなら,道楽者の若旦那がいたらなおあかんのと違うのけ!」と猛抗議。秀松は嵐の中,漢水堂の門をたたくが,誰も気付かない。そのころ,漢水堂では,修之助が清を問い詰め,清はお糸と別れたことを告白。秀松は漢水堂の前で朝まで待つ。
 お糸は部屋で秀松の考えた袖だけの着物を縫いながら清のことを思い出す。そこへ富江が心配して尋ねてくる。お糸は清と別れたことを告白。別れたのに縫い物をするのを見て,富江は心配して損したと立ち去る。一人になったお糸は遺書を書き,ねずみ捕りを手にする。
 翌朝,漢水堂が開くと,秀松は若旦さんに会わせてくれと無理矢理頼む。清が出てくると,秀松は「とうさんとの縁談が壊れたのは,このわてのためだすか? ほんまのことを教えておくれやす! お願いだす!」と土下座して頼み込む。
93    漢水堂の修之助と清に,秀松は自分のせいで縁談が壊れたのかと問う。修之助が否定すると,秀松はとうさんを嫁にもらうよう頼むが,修之助は道楽者の若旦那のせいだとバラし,爆弾をかかえた嫁はもらえないと拒否する。秀松は自分が爆弾を食い止めるからと頼む。清が恵まれてない君がなぜそこまでするのか尋ねると,秀松はお袋と一緒に住みたいからだと答える。秀松は自分の身の上を話し,虎になったつもりで若旦さんを食い止めるからと土下座して頼み込む。秀松の行動に打たれた修之助はついに清との結婚を認める。奥で聞いていたおみねは修之助に反対するが,修之助は死ぬ前に清に思いやりをかけてやりたいと答える。おみねはあわてて死ぬ話は嘘だと言うが,修之助は自分が死ぬと信じて疑わない。
 秀松が店に帰ると絹屋が清を連れてくる。絹屋が秀松のおかげで縁談が元に戻ったと言い,店の者は驚く。だが富江がネズミ取りを飲み寝ているお糸を発見し大騒ぎになる。お糸の元に清が駆けつけるが,お久はお糸の見苦しい姿を見せたくないと追い出す。代わりに駆けつけた医者は,ネズミ取りを見て助かるかもしれないと告げる。心配する奉公人たち。秀松は生玉のお守りを握り祈る。
94    とうさんを助けてくれと頼む秀松。医者が出てきて大丈夫だと言い皆一安心。孝助は縁談をまとめるために奉公人に今日の事は誰にも言うなと硬く口止めする。孝助と直助は一晩中帰らない安造を親不孝と嘆く。そのころ安造は飲み屋の勘定を払う約束をして女と共に成田屋へ向かっていた。
 お糸はうなされながら清の名を呼ぶ。富江,お久はそれぞれ自分宛の遺書を読む。お松はお糸に付添い,袖だけの着物とその下にある遺書を発見し,こっそり持ち出す。
 お久は座敷で絹屋,清と会う。お久は秀松が修之助を説得したことを聞き驚く。更に原因が安造のせいだったこと,安造の不始末を秀松が弟として引き受けると言ったことを聞きもっと驚く。お久はお糸が承知すれば認めると答え,不始末は母親の自分が引き受けると怒り顔で付け加える。そこへ富江が現れ,今からお糸に会ってくれと清を連れ出す。残されたお久は絹屋にお糸が断るだろうと言う。お久は「自分の血を引くお糸は実の弟の不始末をてかけの子に引き受けさせて嫁に行く誇りのない娘でなない」とたんかを切り部屋を出る。苦虫を噛み潰す絹屋。
95    清は目覚めたお糸に,秀松の活躍で父親が結婚を許したことを知らせる。だがお糸はお嫁にはなれないと断る。清が自分で父親を説得せず,長男の立場を守ろうとしたはかない愛だったから,お糸は身を引いたのだ。ましてや弟の恥を知られ,てかけの子に恥をぬぐってもらい,それを清の口から聞いては一緒になれなかった。お糸の訴えを聞き清は結婚をあきらめ,傷つけたことを許してほしいと言い残し立ち去る。
 店に安造が帰ってくる。安造はお糸が自殺未遂したことを知ると,全部秀松のせいだと秀松を責め足蹴にする。そこへ絹屋と清が現れ,お糸が縁談を断ったことを告げ,皆驚く。お久は「丁稚の助けで嫁に行く恥知らずの娘ではない」と啖呵をきると,絹屋が成田屋は恥の掻き放題だと反論。怒る安造に,絹屋は「恥を掻いてるのはお前だ。成田屋がそこまで落ちたのはあんたのせいや!」と安造を罵倒。清も「たとえ馬鹿でも害のない馬鹿なら二人は結ばれていた」と安造を馬鹿呼ばわり。絹屋と清が帰ると,お久は「言いもしないことを言いふらし成田屋の恥をさらした」と秀松を責める。そして「一番悪いのはあんたや。糸子に謝れ」と安造を奥へ引っ張っていく。ガッカリ肩を落とす秀松。
96    秀松を怒鳴ったお久は,安造を無理矢理お糸の部屋へ連れて行く。安造はお糸に謝るが,お糸は相手にせず追い出す。お糸はお久に,安造は赤の他人だと言う。お久は秀松のせいでお糸が断ったと言うが,富江は清が家のことだけ考えたからだとお糸を代弁。お糸は二度とお嫁に行くことはないと言う。富江は東京で自分の好きな相手を見つけると宣言し部屋を出る。
 店にお松が袖だけの着物を持ってくる。お糸は書置きにこれを役立ててくれと書いていた。秀松は着物に袖だけつけて売ればと説明するが,豆七・直助は馬鹿にする。孝助はこれを秀松に預け,秀松にもう一度考えさせることにする。そこへ女が安造の勘定を払えとやってくる。孝助が支払いを渋っていると,次三郎が東京から帰ってきて払わせる。
 富江とお糸はお久が次三郎をどうするのか心配する。次三郎はお久に間借部屋を見つけたと報告するが,お久は進学をあきらめさせるため,間借部屋はなかったことにしてくれと頼む。そこへ富江が現れ,次三郎は部屋はなく,家賃も高くて払えないと言い,あきらめさせようとする。富江は「おじさんは辞めてもらうはずだったのでは?」と爆弾発言。富江が立ち去ると次三郎はお久を問い詰める。
 秀松はお糸が作った袖を手に,何とかせねばと考える。
97    次三郎はお糸の部屋を見舞うが,自分へ何か隠し事があると疑う。お久は孝助に,次三郎に店にいてもらうことにしたと告げ,金庫は孝助に任せると告げる。次三郎は,井戸でお松とお梅が「分家はお払い箱ではないか」と噂しているのを聞く。また,店で孝助と直助が「月末までに130円ないと店がつぶれる。分家が若旦さんを食い物にしているのが許せない」と話すのも聞いてしまう。いろいろばれたのだと感づいた次三郎は,このまま逃げようかと部屋のタヌキの置物の中に隠したヘソクリを数える。だが「この金から130円出して店を乗っ取れないか」とわるだくみを考える。
 秀松は路地裏でお光にとうさんのことを相談する。お光は「恩の押し売りだ。自分がやったことを隠すべきだった」と言う。がっかりする秀松に,お光は「断った原因は秀松ではない。とうさんは心の中では喜んでいる。もう一回やり直すんだ。」と励ます。秀松は女学校へ矢絣を売り込む決心をする。秀松が立ち去るとおすみがやってくる。秀松に会えなかったおすみはその場に泣き崩れる。
98    次三郎は安造を利用して成田屋乗っ取りを画策する。次三郎は飲み屋で飲んでいる安造の所へ行き,「成田屋は130円が払えずつぶれる。奉公人は腹いせに若旦那をボコボコにすると言っている」と脅す。泣きつく安造に次三郎は,「成田屋の権利書を抵当にしてこっそり金を借り,安造が商品を売って店を助けたことにしよう」と提案。すっかり騙された安造は次三郎のいいなりになる。
 翌日,安造は仏壇から権利書を盗もうとするが,お松・お梅の邪魔が入りなかなか盗めない。そのころ店では次三郎がお久に130円ないとつぶれることをばらし,孝助らを非難。自分が安造と一緒に商品を売ってみせると宣言する。そのころ仏間では安造がお梅らの目を盗み,何とか権利書を懐へ入れることに成功する。お久は安造に「おじさんと品物を売ってきて」と頼み,安造は「わてやったるわ」とあっさり了承。
99    あと130円なければ成田屋は倒産と知った次三郎は,自分のへそくりから130円出し,自分の信用回復と成田屋の乗っ取りをたくらんでいた。次三郎と安造はあべので貸し部屋を借りる。その近所には秀松の母,祖母が住んでいた。次三郎は品物を売ったことにしてこの部屋へ品物を置いておく計画だ。次三郎は安造から権利書を受け取る。そして借金の借用書だと偽り書類に印鑑を押させる。次三郎は「品物は飲み屋で知り合った地方の問屋に元値で売ったと言え」と安造を店に帰す。「これで成田屋はわしのもんや」とほくそえむ次三郎。
 次三郎の部屋で掃除していた捨吉は,お梅の声に驚きタヌキの置物を落として鼻を壊してしまう。お梅らは新品を買ってすりかえることにし,壊れたタヌキを持ち出す。
 成田屋で客が5割引で品物を買おうとすると,安造が元値で売れといちゃもんをつける。客は安造を馬鹿にして買わずに出て行く。安造は品物を元値で売ってきたと自慢げに言うが,お久も奉公人も信用しない。そこへ次三郎が130円を持って帰ってきたのでみんなびっくり。
100    次三郎が130円持って帰ったので皆びっくりする。次三郎は奉公人に荷物を積むよう命じ,安造に着替えて車を引くよう命じる。自分で車を引くと言う安造に,お久は感激の涙を流す。
 捨吉とお梅は新しいたぬきの置物を次三郎の部屋に置く。そうとも知らず次三郎はたぬきの顔と店の権利書を見てにんまり。そこへ孝助がやってきて受け取りのあて先を問われあせるが,何とかごまかす。皆が見送る中安造らは出発するが,安造はふらつきながら車を引く。店番に残された秀松は矢絣を手に,お梅に着物が縫えるか尋ねる。そこへお久が現れ,「なぜ安造を見送らないのか。安造が憎いのか。」と秀松を叱る。お久は「主人をないがしろにせず店の役に立て」と言い立ち去る。

 

 

 

 

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