タイトル:アッパレ! あらすじ あかんたれ

続あかんたれ

第141話〜第150話

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話数 ひとこと あらすじ
141    大阪も冬の初めに入り,秀松は冬物のステテコを開発し販売していた。ある日,北陸でステテコを売っている下田が店に来る。下田は秀松・直助・豆七に若旦那の話をする。下田が列車で出会った大連帰りの薬屋が,大連の港で成田屋の主人と名乗る人を見たそうだ。どうやら社長にすると騙され満州へ来たらしい。薬屋の名は福井の芦原温泉にいるろくさん。秀松は今晩東京へ出張するのだが,富江の婚礼に安造を出すため,福井へ確認に行こうと考え孝助と相談。皆は反対するので,秀松は東京出張のついでに内緒で福井へ行くことにする。
 直助・豆七は台所でお梅に「誰にも言うな」と言い薬屋の話をする。台所でのお梅・孝助らの会話をお久が外で聞き,お久に薬屋の話がばれる。お久は皆が隠していることに怒り,愛子に福井へ確かめに行くよう命じる。咳が出て風邪気味な愛子は行くのを渋るが,お久に押し切られ結局行くことになる。
 北陸行きの列車に乗った秀松は偶然愛子に会う。愛子は秀松に「消息がわかっても無駄だから米原で降りろ」と言う。
142    列車の中で秀松は愛子に,大連へ安造を迎えに行ってほしいと頼む。愛子は秀松に憎しみはないのかと問うが,秀松は報われようとしてはうまくいかず,相手に喜んでもらえばうまくいくと答える。愛子は高作に秀松のようになって欲しいと思う。
 直助・豆七は駅へ見送りに行った捨吉の話から,愛子が福井へ行ったことを知る。奉公人らは食堂で愛子がいないと話する中,孝助はうっかり口を滑らし富山行きの列車と言ってしまう。その後豆七が孝助にかまをかけ,秀松が芦原温泉へ行ったことがばれる。
 金津駅で降りた二人だが,愛子は熱を出し倒れ,秀松が芦原温泉の旅館べにやへ運び込む。愛子が寝ている間に秀松は薬屋に行き,不在の六さんに旅館へ来てもらうよう手はずを整える。秀松は愛子を残し福井の町へ品物を売りに行く。そこへ六さんが早く来てしまい,愛子が代理で対応する。愛子は六さんから,安造が大連で相変わらず馬鹿をさらしていることやさくら楼で下働きしていることを聞く。
143    愛子は六さんとの別れ際に,秀松に会っても大連でのことを話さないよう頼む。愛子は旅館へ帰ってきた秀松に,「安造に間違いなかったが大連で仕事を失いどこか他の町へ行った」と嘘の報告をする。秀松は愛子を残し東京へ行こうとするが,愛子に引き止められ夕食を食べる。すると雪で列車が止まり,出発が明日になる。その夜,病身にもかかわらず風呂で身を清めた愛子は「あげる物は何もないけど,私を好きにして」と秀松に抱きつく。
 糸子は路の屋の女将から,成金の世話になるよう言われるが,糸子は成金が秀松やお絹のさしがねだと主張し拒否する。だが確たる証拠もなく,女将も重の家も成金を勧める情勢。女将は2〜3日中に結論を出すよう愛子に命じる。
 その夜,座敷で成金は迫真の演技で糸路にプロポーズするが糸路はやはり拒否。そこへ音松が来るが,音松は自分の名を音松と糸路にわざとばらす。やはり成田屋だと確信した糸路は怒り部屋を出る。成金は全て水の泡だと音松を非難するが,音松は順調だと喜ぶ。
144    秀松は「いけません若奥さん」と愛子を拒絶。愛子は「あの男で汚れた体をきれいにして」と秀松を誘惑。その時突然愛子は喀血する。
 孝助はお久に,愛子が血を吐き秀松が大阪の病院へ入れたと伝える。商売しか考えない秀松が芦原へ確認に行くはずないというお久に,孝助は秀松が自らの考えで行ったと説明。だがお久は薬屋へ口止めするため行ったのだと相変わらずうがった考えしかしない。
 台所では豆七が秀松の芦原行きを非難するが,お梅は秀松の行動には何か理由があると擁護。そこへ音松が来て,秀松が帰って来ても秀松を責めないよう頼む。
 天満の大阪病院の病室で,愛子は秀松にあの晩のことを内緒にするよう頼む。そこへ孝助がお久を連れて来る。病室を出た秀松・孝助は医者から愛子の余命が短いことを聞く。幸助が店の出来事(お久のうがった思い込み,糸子にばれて作造は東京へ)を秀松に報告。秀松は孝助に満州は遠いかと尋ねる。
 病室で愛子はお久に「あの人のことはあきらめろ」と言うが,お久は愛子を非難。既に自分の死期を悟る愛子は,「あの男は見込みがない。恥も知らない。あんたが高作を育てると安造の二の舞だ。秀松のようになれと教えてから死にたい。高作を帰せ。」と死にもの狂いにお久に訴える。お久は愛子の迫力にうろたえる。
145    重の家へ路の家のおしげが来て糸路のことで相談する。おしげは成金の正体がばれたので米久はどうかと話する。そこへ米忠が来て話に加わる。重の家の女将は米久が芸子を世話するには信用が足らないと反対するが,米忠は「あんたに迷惑はかけず,なるほどなと思わせるから世話させろ」と強行に主張し,「ただし自分のことは秘密にし,糸路に自分から米久の世話になると言わせてくれ」と女将に頼む。女将はこれは裏に何かあると感づいて,米忠の頼みを直ちに承諾。女将はおしげへ「重の家の女将が渋々米久でよかったらと言ってきた」と糸路へ言うよう頼み,おしげは戸惑いながらも了承。
 路の家へ帰り,おしげは頼まれたとおり糸路に言うと,糸路は「いかなることがあっても文句は言わない。できるだけ早く決めてくれ。」と了承。糸路は路の家のおばさんへ,持ってきた着物に1度だけ手を通したいと頼む。
 糸路は着物を着て父親の墓前へ行き,「本妻の子である自分も店を助ける。芸者として娘と別れる。着物姿をよく見ておくれやす。」と別れの挨拶をする。
 重の家の女将は米久から世話料と支度料を受け取る。米久は十日戎の日に糸路を受け取ると告げる。女将はおすみに昆布茶を持ってこさせ,このことをおすみにだけ内緒だといい教える。
146    重の家の女将はおすみに米久のことは内緒と念を押して路の家へ出かける。店に来たお絹は昆布茶を見つけ,おすみを問い詰めるとおすみは次々とボロを出し,すぐに米久に決まったとばれる。お絹はあわてて路の家へ向かう。
 路の家で女将はおしげに世話料・支度量を全て渡し,糸路に米久に決まったと伝える。そこへお絹が来て待ってくれと頼むが,女将とおしげはもうあきらめろと言う。お絹は糸路と二人だけで話させるよう頼む。
 お絹は糸子のいる部屋へ行き,てかけの身の辛さ・苦しさを訴え考え直すよう頼む。糸路はお絹の苦しみを知り,今までお絹を余計に苦しませたことを詫びる。だが糸子は「自分もてかけになり苦しまないといけない」と言い,部屋を立ち去る。
 糸子は借金を返し,残りは全部秀松へ渡すようおしげに頼む。おしげは糸路に今晩は米久の座敷だと伝える。
 路の家からの帰り道,重の家の女将はお絹に「あきらめましょうと願までかけて,顔見りゃその場でがんもどき」という都々逸を知っているかと問う。
147    米久の座敷に重の家の女将・糸路・おしげ・お絹が集まる。米久は糸路に芸者を辞めることと自分が支度する家に住むよう命じ,糸子は承諾する。米久は十日戎に糸路を宝恵駕籠(ほえかご)に乗せると告げ,おしげは芸子冥利だと喜ぶ。女将は宝恵駕籠の段取りをお絹に頼み,糸路もよろしくとお絹に頼む。そこへ糸路に着せるため米久が注文した着物を持ち,呉服屋が来る。それはなんと成田屋の秀松だった。糸路はこれはお絹のからくりかと怒るが,女将やおしげは否定。米久は糸路の住む家は船場の元の成田屋だと明かす。これを糸路は拒否するが,さっき承知しただろうと女将らに言われる。秀松は宝恵駕籠に乗って大威張りで成田屋へ帰るよう糸路に言い,秀吉が考えた柄の着物を見せる。糸路は秀松の心からの訴えに「負けました」と答え承諾する。これに一同は感動。糸路は秀松を同じ父の子だ,兄弟だと思っていたと言い,実の弟よりも自分をよく思ってくれるいい弟だと涙目で言う。糸路はお絹に秀松と一緒に住むよう頼み,部屋を出る。
 秀松・お絹は出口で帰る米久を見送る。秀松は一緒に住もうと誘うが,お絹はご寮さんと若旦さんがまだだと言い残し早々に店の仕事へ戻る。
148    秀松は母が優しさを見せなかったことが悲しかった。秀松は音松に糸路が帰ることになったことを報告する。二人はその足で堂島の米忠へ礼を言いに行く。
 二人が米忠の客間に通されると,音松は床の間で倒れている大黒様の像を起こす。米忠が来ると二人は,米忠が米久へ頼んでくれたおかげで糸子の件がうまくいったと礼を言う。米忠は音松の成金おとり作戦をほめ,自分は受け渡しの決着をつけただけだと米相場にたとえて説明する。秀松は店買戻しの残金を払い,米忠は店の権利書を返す。米忠は大黒様を直した音松を叱り,米を踏みつけにするのがいやで寝かせているのだと説明。米忠は縁起をかつぐ人だと知った秀松は,世話になったお礼に富士山の掛け軸を進呈すると約束する。米忠は秀松に「商人は相場には手を出すな」と忠告する。
 秀松らはその足で米久へも礼に行き,工場へと帰る。秀松が孝助らに報告すると皆大喜び。皆は秀松にお久へ報告するよう勧める。皆は今度こそお久が秀松に礼をいうだろうと話する。
 富江がお久の部屋へ秀松を連れて来る。店を買い戻して糸子が帰って来ることを報告すると,お久は恥を世間にさらすと怒り,止めるよう言う。秀松と富江の説得も効果なく,お久に成田屋ののれんを汚すことはするなと言われると,秀松はがっくり肩を落とし部屋を出る。
149    富江はお久に抗議し何とか説得しようとするが,お久は糸子が帰るのをどうしても認めない。富江は反対を無視して計画を強行することを決意し,愚かな母親だと捨て台詞を残し部屋を出る。
 秀松は孝助らが待つ台所へ行くが,お久が反対したと言い出せない。そこへ富江が来て,お久が反対していることが皆にばれる。皆は怒り,お久に抗議に行こうとするが,孝助が皆を止め,ここはわてにまかせてくれと言う。富江と音松は示し合わせて部屋を出る。
 二人は別室で相談。富江は音松へさっきお久が愛子を嫁と認めないと言ったことを伝える。お久の周りの人々が次々とお久を裏切っていく状態なので,富江は一旦お久と秀松を離そうと考える。二人は話し合い,お久と富江が船場の家へ住むことにする。
 次の日,富江はお久に3人(お久,富江,高作)で船場の家で住もうと誘う。音松は台所で秀松らにこの計画を話す。そこへお久が来て,皆に提案を受け入れることを告げるが,条件を2つ(糸子を家に帰さないこと,家は秀松から借金した自分が買い戻すこと)出し,秀松に借用書を渡し立ち去る。自分勝手な言動に怒りの表情の直助,ため息の富江,借用書をうつろに見る秀松。
150    お久は船場の店に移った。孝助はお久のことを糸茂に相談に行く。糸茂は得意の例え話で,太りすぎで心臓病で死んだ孝助の嫁のことを持ち出し,お久も痩せさせれば(原因を取り除けば)よいと言う。お久の場合,原因は「芸者は恥」と思っていることだ。糸茂は昔ながらの格を重視する問屋から会社組織へと船場が変化していることを説明し,問屋ではなくステテコの成田屋が堂々と糸子を迎えるよう言う。糸茂は「お久は自分が痩せさせたる」と言う。糸茂は1日1食パンを食べていると言い,孝助に「ステテコ売るならパンの足を食え」と言う。
 秀松は愛子の見舞いに行く。愛子はお久と言い争ったことを伝え,秀松に高作を見てくれるよう頼む。秀松はわかりましたと了承。
 船場の店に帰ってきたお久。そこへ糸茂がやってくる。糸茂はお久に,糸子が芸子になることをはやらせたと言う。店が傾いたら娘を芸子に出す店が続出し,もしもに備え娘に三味線を習わせる店が増えたそうだ。糸茂は「てかけになる前に芸子を引かせたほうがいい」と言い残し立ち去る。そんな流行があったのかと驚くお久。
 ぼたんが愛子のお見舞いに行く。ぼたんからお久と高作が秀松と別居したことを聞き,愛子は驚く。
 皆が見る中,孝助が台所でパンの耳を食べているとぼたんがあわてて飛び込んでくる。ぼたんは皆に愛子がいなくなったこと告げる。

 

 

 

 

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